売場高山病。

 朝から着ぐるみ。


 京都府内で着ぐるみ。


 スケジュールを見ると午前二回に午後二回の四ステージ。


 各30分


 これは余裕。


 だがしかし着ぐるみ身に着けてびっくり。


 視界がほとんどない。


 おまけに空気穴がほとんどない。


 口と顎の部分に裂け目がわずかにあるだけ。


 あと、手の先を棒で操作するタイプ。


 なので手を引いてもらってもどこをどう引いてもらってるのかさっぱりわからない。


 着ぐるみ自体は頭の部分が大きな空洞になってるのでそんなに大変ではなさそう。


 とか思ってたら大間違い。


 最初のステージで10分ほど動いた時点でなんかヤバイ。


 通気性に乏しいので汗の出方が半端ない。


 さらに20分過ぎたところで明らかに頭がぼーっとしてくる。


 やばいこれ酸欠だ。


 酸素薄くなってるよどうしよう。


 中から口の裂け目を開いて必死に酸素を取り込む。


 倒れでもしたら大事故です。


 子供の夢を壊すどころじゃありません。


 着ぐるみ業界から消されます。


 命にかかわる問題なので、2ステージ目からはメーカーの人にゴムホースを用意してもらいシュノーケル状態で何とか乗り切きりました。


 いやあ薄まってない空気っておいしいですねえ。


 いやもう頭のてっぺんとかにメッシュの通気口つけてくれよまじで。


 この構造だったら絶対誰か酸欠起こすぞそのうち。