昨日部屋に戻って窓際のドアを開けるといきなりお出迎えされました。
千匹以上もの羽根アリさんに。
皆様予告なくいきなり羽化されたようですうちの白アリさんたち。
瞬時にわたくしの身体は彼らにまとわりつかれます。見たことはないですがヒッチコック監督の映画『鳥』というのはこんな感じかなと思ったりいたしました。
とりあえずわたくしは数百匹もの羽根アリさんが蠢く床をほうきで掃き、水浴び場の排水溝に追いやります。そのときにはすでに数百もの羽根アリさんが水浴び場の蛍光灯にまとわりついてます。気がつくといつの間にか部屋の蛍光灯にも百匹以上がたかっているのです。
電気を消し窓際にろうそくで明かりをつけてしばらく放置。そして再び電気を点けるとバスタブや洋式便所の中にこれまた軽く数百匹が溺れかけているのです。とっとと外に飛んでゆけばいいのに。
わたくしは電気を点けて彼らを排水溝の方に水で流します。しかし、それが終わる頃には新しく羽化した新しい彼らがまた蛍光灯と床ににたかっているのです。
結局彼らを排水溝に流し終えるまで電気を点けたり消したり床を掃いたり水を流したりで一時間以上格闘。
こうして昨年九月四日から半年に及ぶ彼らとの日々は終結の日を迎えたのです。
終結だと思いますたぶん。
(この文章はメールマガジンで配信したものを転載しております)