バンコクより暑い。


 今日は実父の七十一回目の誕生日らしいがなにもあげるものがないのでそこらにあった封筒に、こいでアメでも買わんね、と書き、手持ちの全額である一三バーツを入れて渡す。

 もちろんあくまで手持ちのバーツ全額であり、円ではない。

 さて、今わたくしが作業をしている部屋は山の斜面に建っており、東からの直射日光を正午過ぎまで思い切り浴びまくる上に、実の叔父がノリで設計したとしか思えないような六角形構造を二分割した部屋にに本とか家具とかが峡谷のようにそびえ立っているので思い切り風通し悪く暑いことこの上ない。

 まったくわたくしはよくこの部屋で十八まで暮らしてきたものだと今更ながら思ったりしながら半裸で濡れタオルを身体に巻き扇風機の風に当たっているのです。