今日は土曜日の代休。
夕食に出されたあさりのバター炒めを狂ったように食べてたら小動物が寄ってきて、のぼるちゃんぼくにも貝ちょうだい、などとほざく。
いくつや? と聞くと、五こ、とぬかしやがる。
自分で五個てゆうたらちゃんと五個全部食えよ、と言うと、はい、と答える。
しかしわたしは知っている。このプチ人間がその手の約束をしょっちゅう反故にして食べ物を粗末にすることを。
案の定二個食ったらで動きが止まる。
食え。
もうおなかいっぱい。
おなかいっぱいじゃなかやろ自分で五個てゆうとって。
そう言って私があさりを差し出すと、あろうことかこの小動物は、いらん、などとぬかして床に落としやがった。
ひろえ。
私が睨みつけると私から目をそむけ、足であさりを蹴りだす。
ひろえ。
さらにあさりを遠くに蹴る小動物。
同じパターンで言い聞かせるのもなんなので着てる服の胸元掴んで、蹴り出したあさりの方に顔を近づけさせ、手でひろええええ、と言わせていただく。
小動物当然のように爆泣。
のぼるちゃんがおこるー。のぼるちゃんこわいー。などと叫びながら。
よく観察してると子供って周りの状況見ながら泣くんですよね。自分が泣いているのが見られてるかどうかを。
せっかくなので慰めることにする。
もちろんあさりを。
かわいそうにねえ食べるって言われたのに足で蹴られてねえ、ほんとにかわいそうねえ。
そうやって私は小動物が泣き飽きるまで床のあさりを慰め続けた。