朝から電車に乗ります。
何度か乗り換えます。
車内では今日の仕事のマニュアルを熟読。
降り立った先は閑静な駅。
駅前のスーパーに向かい、すぐさま店の裏に入ります。
そして荷物を確認。
頭と手足。
そして胴体。
とりあえず装備してみます。
視界がむちゃ狭いです。
旧式の水中眼鏡にも劣る視界の狭さです。
おまけに前なんてほとんど見えません。
ついでに真下もほとんど見えません。
おねえさんに手を引かれて売り場に行きます。
とりあえずぼくはこの着ぐるみのキャラクターなのですから、言葉を発することは許されません。
中の人として存在してはならないのです。
とりあえず子供が視界に入ったら手を振って握手してハイタッチをしてからまた手を振って別れる、というパターンで行くことにしました。
それにしても俺様大人気です。
いや正確には俺様でなくこの俺様を覆っているキャラクターが大人気なのですが。
当然、中の人の存在が気になるらしい、まるで過去のわたくしのようなこまっしゃくれたガキもいらっしゃいます。
やつらは普通に、
ねぇ、何歳?
とか聞いてきやがりますのです。
わたくしは当然しゃべれませんから、正直に指を四本出します。
でも、何本出してるのかはお子様にはわかりません。
だってわたくしの両手を覆っているケダモノの手には指が四本しかないのですから。
二回ステージをこなしたらお昼休みになりました。
食堂でカップめんを食べます。
そして午後の部です。
あと最低四回はステージをこなさなければなりません。
頭と胴体を装備します。
そして足を装備します。
ひとステージ終わって帰ってくるともう着ているシャツが汗でびしょびしょです。
着ぐるみも休憩の間に出来るだけ空気にさらすようにしておきます。
で、夜になって仕事終了。
汗びっしょりになったシャツを着替えてうちに帰りました。
途中でうどんなど買いました。
乾麺です。
ぽんた様にいただいたあごだしスープで食べます。
少し物足りないのでにんにく醤油を投入します。
まだまだ物足りないのでカレーも一気に投入します。
つうかあれだけ汗かいたんだからそりゃ塩分欲しがってんでしょうねわたくしの身体が。
と、いうわけで明日も着ぐるみです。