俺様の半島問題。−歴史の捏造。

whitestoner2006-01-22

 白石昇です。
 力ンボディアに行って今帰って来ました、

ってウソです。まだ行ってません。

 今タイ時間の仏歴2549年1月22日午前三時十五分、出発前のバスの座席に座ってこれ書いてます。
 どうでもいいですが私のPDA、二文字ずつ手書き入力できる事に今さらながら気づいてがんがん入力できるんでなんかすごくハッピーなんですけど僕。

 あ、今バス走りだした。

(ウソですまだ走りだしてません。走り出しそうなのでとりあえずそう書きはじめたらひっこみがつかなくなったのです)

 とか書いてたら本当に走り出したわけなんですけどね今。
 見たかお前らこれが真実のリアリズムを追求した文章だ、って感じです。
 まあこれ読んでる皆様にはどうでもいいことだと思いますが。
 というわけでバスが揺れはじめたのでまたあとで。

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 というわけで22日夕方です。今帰ってきました。行って帰って総予算は1664バーツほどでした。ちゃんと俺様的カンボディア名物のサンドイッチも食って、カジノのトイレも使ってこの金額です(カジノのトイレは無料です)。

 さて、今日切符を買うときに年の頃なら五十代後半のご夫婦がバスターミナル内をうろうろしてたんです。そのうろうろっぷりがいかにも日の丸なのです。
 蚊に刺されながら最前列に並んでた私は、九メートルほど距離が離れたところでうろうろしているそのご主人らしきおじさまに向かって、カンボディアですか? と日本語で聞きますとおじさまは頷かれるんです。
 ですので私は、ここです、と言って自分の目の前にある窓口を指さして教えてあげたのですそれだけなのです。
 そしたらそのおじさま、バスに乗ったらいの一番に私の座席に来て、

 サンュキュウベリマッチアイムコリアン

って言うんです。いえいえいえいえそんな礼言われるほどのことじゃないのでユアウェルカムって返してこの文章の頭の部分書いてたらバス動き出したから寝たんです。午前三時半だし。
 で、国境の町アランヤプラテートに到着し、私が他の乗客にこづかれて目を覚ましてバスから降りたらトゥクトゥクやバイクタクシーのおっちゃんたちがわらわらと寄ってきます。しかも高飛車に国境国境カンボディアとか連呼しながら。
 他の乗客もほとんどいなくなったので、そのコリアンご夫婦はえらく高飛車にまとわりつかれてます。
 わたくしは当然、三人で料金をシェアして国境まで行くことを提案しました。そのほうが安くすむし。
 三人で三輪タクシーの後部座席に乗ってると私はまだ眠たかったのですが、おじさまはすっかり興奮されてて、私のお父さんは日本で働いていたんです、とおっしゃいます。
 適当に逆算してみると多分それは日帝時代の話なんだろうなあと思いつつ話の流れ次第では地雷を踏むこともいとわず私は、どこで? どれくらいですか? とか聞いてみました。ええ、寝ぼけてるとかなり自分に素直になれます私は。

 おじさまは、東京で、十年くらい、とお答えになられ、私はライクジャパニーズですなどとおっしゃいます。
 で私は思わず、でもサムコリアンはドンライクジャパニーズですよね、と聞いてみたのです。
 寝ぼけてるときは素直であると同時に根性悪いのかもしれませんわたくしは。
 おじさまは、でもメニコリアンはライクジャパニーズですよ、とおっしゃいます。
 奥様の方はほとんど英語が話せないようです。

 おじさまは、これから国境を越えてカンボディアに入り、それからアンコールワットを観光したあと、プノンペンを通ってベトナムに入り、中国を北上して韓国に戻られるとおっしゃいました。
 我々はカンボディアのビザ申請のブースでお互いにお辞儀などして別れましたが、なんか礼儀正しくていい感じのご夫妻だったので、私は私の中に存在する、俺様歴史ノートに、韓国人はいい人たち、という事実を書き加えたいと思います。
 ええ個人的な歴史はいくらでも捏造してかまわないどころかそれは心の問題なので捏造ですらないのです。




 でも三年前にマレーシアに行くバスの中で一緒になってバンコク戻ってきたときはうちで焼肉やろうプルコギのタレ作ってくれ、っておねがいして、うんっ、って言ったにもかかわらずメールの一通もよこしてこなかった韓国人女子大生二人組の事もあるから差し引きプラマイゼロ。

 というわけで結局国籍とかそんなんは関係ないや人それぞれだし、といういつもの結論に。

 でも、旅行中に知り合った外国人に連絡先もらって連絡しようがしまいがその女子大生の勝手なんですけどね。

 一緒に焼肉食いたかったよう。

(この文章はメールマガジンで配信されたものを再掲載しております)