本来居てはならない筈の生き物。


 実家で朝を迎えると、そこには小動物がウロウロしていて、私のことを、おじちゃん、と呼ぶ。どうやらこれは私の甥らしい。生後三年だそうだ。私がタイで『gu123』を製作している間に生まれて育ったらしい。

 はじめましてでいきなり、おじちゃん、などと呼ばれるのは非常に納得がいかないので、さん付けで私の名前を呼ばせようと試みるが、教えた途端にいきなりちゃん付けで呼びやがる。

 どうやらこの小動物、初対面でいきなり私の人間的性質を読んでしまっているようだ。とりあえず、その利発さに敬意を表して私は、この小動物をさん付けで呼ぶことにした。